最大値確率

最大値確率(Maximum a Posteriori, MAP)は、統計學と機械學習で用いられる推定手法です。これは、パラメータの最尤推定とも呼ばれ、パラメータの分布の最大値を見つけることで、その分布の最も可能性の高いパラメータ値を推定する手法です。

MAP推定は、パラメータの事前分布(先に知っている情報)と、そのパラメータに関する観測データの両方から情報を取り入れ、パラメータの最も可能性の高い値を推定します。これは、事前分布と観測データのベイズ統計を用いて行われます。

MAP推定は、最尤推定(Maximum Likelihood Estimation, MLE)と似ていますが、前者は事前分布を考慮し、後者はそれを無視します。MAP推定は、事前分布があるとき、パラメータの推定値をより正確にすることができます。

例えば、ニューラルネットワークの重みパラメータの推定において、事前分布を用いることで、重みの範囲を制限することができ、過學習を防ぐことができます。また、機械學習では、MAP推定は、データの量が少ないときや、データが偏っているときに特に有効です。